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特許発明13の明細書(●●)の【図29】の記載は,特許発明13の上記技術的意義に照ら
すと,上記解釈を左右するものということはできない。
(b) 実施の有無
●●(省略)
〔14〕【特許第●●号(特許発明14,出願日平成3年3月28日)】
a 特許発明14の構成
特許請求の範囲請求項1の記載に従って分説すると,以下のとおり
である。
●●(省略)
b 実施の有無
●●(省略)
(a) 特許発明14の意義
特許発明14の明細書(●●)には,印字範囲の長さを設定する
ためのダイヤルによって画面に表示されている数値を増減した上,
設定キーによって印字長さSLを設定し,それを印字長さメモリ4
0に格納した後,そのメモリに格納したデータから印刷開始部分及
び印刷終了部分の印刷不可能な印字長さを除いて実際印字長さJL
を算出し,実際印字長さJLの中にキャラクタ列を記録可能かどう
かを判断し,記録可能と判断されたときは,キャラクタ列の印刷へ
進むことが記載されている(【0038】,【0039】,【0049】
及び【0050】)。
この記載を参酌すると,特許発明14の構成
「前記印字媒体テープに印字する印字範囲の長さを設定するための
設定画面を前記表示手段に表示させる設定画面表示手段」,構成
「前記設定画面に表示されている印字長さを示す数値を増減する増
減手段」,構成「前記設定画面に表示されている数値に基づいて
印字長を設定する印字長さ設定手段」によって設定されるものは,
印刷開始部分及び印刷終了部分の余白を含むテープ全体の長さと解
釈することができる。
特許発明14の明細書(●●)の【図28】
の記載は,特許発明14の上記技術的意義に照らすと,上記解釈を
左右するものということはできない。
●●(省略)
〔15〕【実用新案登録第●●号(考案15,出願日平成4年4月30日)】
a 考案15の構成
実用新案登録請求の範囲請求項1の記載に従って分説すると,以下
のとおりである。
●●(省略)
b 実施の有無
●●(省略)
c 無効事由の有無
証拠(甲208)及び弁論の全趣旨によると,一審被告製造のキン
グジム社「テプラTR−77」は,考案15に係る実用新案登録の出
願(平成4年4月30日)前の平成3年5月15日に発売された「テ
ープ送り機構とテープ送り機構により送られたテープ上に文字等の印
字を行う印字機構とテープ送り機構によるテープ送り方向に沿って印
字機構から所定距離だけ離間されるとともに印字機構よりも下流側に
配設されたテープカッタ機構とを有するテープ印字装置」であると認
められる。
同製品の取扱説明書(甲29)43頁には,同製品においてはテー
プ送りの長さを変えることができ,「全送り」,「半送り」,「手動」の
3種類の中から選ぶことができること,「全送り」では,文字の前後
にそれぞれ約17mmの余白が付くこと,「半送り」では,文字の前
に約20mm,文字の後ろに約3.5mmの余白が付き,文字の前約
3.5mmのところにカットマークが入っていること,「手動」では,
テープ送りは自動的には行われないことが記載されている。
そして,
弁論の全趣旨によると,同製品において,印字装置とカッターの所定
距離は17mmであり,「全送り」の場合,印字終了位置からテープ
を34mm送ることが認められる。
そうすると,同製品は,考案15
の構成をすべて備えているということができる。
この点について,一審被告は,上記「半送り」では,文字の前後の
余白の長さが異なるから,考案15の構成を備えていないと主張す
るが,実用新案登録請求の範囲には,文字の前後の余白が同一でなけ
ればならないという限定はないから,一審被告の主張を採用すること
はできない。
また,一審被告は,上記「全送り」,「半送り」の表示は,
考案15の構成「予め決められた余白の大きさを表す複数の余白デ
ータとして表示する」とはいえないとも主張するが,「全送り」,「半
送り」については,それぞれ上記のとおり決まった長さの余白が付く
ことが示されているのであるから,「全送り」,「半送り」の表示は,
考案15の構成「予め決められた余白の大きさを表す複数の余白デ
ータとして表示する」に当たるものということができる。
したがって,考案15には無効事由があると認められる。